To Cool or Not to Cool 脳死ドナー腎移植での低体温戦略の劣性を示す
Hypothermia or Machine Perfusion in Kidney Donors

カテゴリー
Top Journal
ジャーナル名
The New England Journal of Medicine
年月
February 2023
388
開始ページ
418

背景

脳死ドナー腎移植で低体温戦略が有力視されているが、機械潅流戦略との最終決着はついていない。
アメリカUniversity of CaliforniaのNiemannらは、725名の脳死ドナーからの1,349腎を対象として、両戦略の優劣を比較するRCTを行った。両戦略併用との比較も行った。一次アウトカムは、レシピエントにおける移植腎機能発現遅延(移植後7日以内の透析開始)である。

結論

低体温戦略の機械灌流戦略への一次アウトカム劣性を認めた(RR 1.72)。併用戦略に追加効果はなかった。

評価

現在、アメリカ腎移植での機械灌流は1/3程度である。低体温戦略には明らかなコストメリットがあり(https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/ctr.13626)、NEJMEditorialは、To Cool or Not to Coolとして様々な論点を列挙し、ここでの結論を最終化することを保留している。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(Top Journal)

The New England Journal of Medicine(NEJM)、The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Nature、Nature Medicine、Science、Science Translational Medicine、Cell