急性非代償性心不全高齢患者への早期リハは、フレイル度が高いほど有効:メタ解析
Frailty and Effects of a Multidomain Physical Rehabilitation Intervention Among Older Patients Hospitalized for Acute Heart Failure: A Secondary Analysis of a Randomized Clinical Trial
背景
急性非代償性心不全(ADHF)高齢患者への理学療法介入のメリットは、患者属性でどう変わるか。
アメリカUniversity of TexasのPandeyらは、Rehabilitation Therapy in Older Acute Heart Failure Patients (REHAB-HF)試験データの二次解析を行った。一次アウトカムは、3ヵ月後のSPPBスコア、また臨床アウトカムは6ヵ月での全原因入院もしくは死亡である(n=337)。
結論
理学療法介入による一次アウトカムの改善は、ベースラインフレイルレベルが高いADHF患者において顕著であった(フレイル 2.1 vs. プレフレイル 0.8 )。
評価
REHAB-HFは、ADHF後の早期・積極的リハビリの有益性を確立するランドマーク試験だったが(https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2026141)、罹患前にフレイル度が高かった患者で2.6倍も効果が大きかった、という興味深い結果を抽き出した。HFへのリハ有効性のエビデンスは増えているが、実際に心臓リハを受ける患者の数は少ないという報告もある(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36303590/)。