好酸球性食道炎にデュピルマブが有効
Dupilumab in Adults and Adolescents with Eosinophilic Esophagitis
背景
好酸球性食道炎にはIL-4・IL-13が重要な役割を果たすが、デュピルマブの使用は有効・安全か。
アメリカUniversity of North CarolinaのDellonらは、これを検証する3部構成第3相試験を行った。12歳以上の患者81名を対象とするパートAでは、実薬(300 mg)またはプラセボ を週1回皮下投与を比較、パートB(240名)では、実薬週1回投与または2週間隔投与とプラセボを週1回投与とを比較し、24週継続した。パートAを完了した適格患者には実薬を52週まで投与した(パートC:パートB完了患者への継続は進行中)。24週時点での一次エンドポイントは、組織学的寛解と嚥下障害症状質問票(DSQ)スコアのベースラインからの変化である。
結論
パートAにおけるデュピルマブの一次アウトカム(組織学的寛解)効果を認めた(差55パーセントポイント)。パートBでも同薬週1回の組織学的寛解効果を認めた(差54パーセントポイント)。DSQ スコアもデュピルマブ週1回投与で改善した(2週間隔投与では改善なし)。重篤有害事象は、パートA/Bの投与期間中9件発生した(週1回投与群が8名)。
評価
明らかな効果を示し、適応拡大の承認は確実とみられるが、現在同疾患には局所グルココルチコイドという有力オプションがある。非局所抗体薬が、それを置換しうるかどうかは不明である。