ADHDティーンの危険運転を減らすアイトラッキング訓練プログラム:FOCAL
Trial of Training to Reduce Driver Inattention in Teens with ADHD

カテゴリー
看護・母子医学
ジャーナル名
The New England Journal of Medicine
年月
December 2022
387
開始ページ
2056

背景

注意欠陥多動性障害(ADHD)のティーンの自動車事故リスクを減らすには。
アメリカCincinnati Children’s Hospital Medical CenterのEpsteinらは、ADHDを有する16~19歳の運転者152名を対象として、同センター開発の技能訓練プログラムの効果を検証するRCTを行った(対照:従来型運転者教育)。同プログラム(FOCAL)は、道路から2秒以上目を離す行為を検出して警告をフィードバックし、危険行為低減を促進する。一次アウトカムは、ベースライン時と訓練後1・6ヵ月時点で行った15分間の模擬運転2回における、道路から2秒以上目を離した回数および車線内位置の標準偏差である。

結論

シミュレーションプログラム介入の一次アウトカム効果を認めた(目離しの発生率比 0.64, 車線内位置の標準偏差の差 -0.21 SD)。訓練後 1 年間のリアルワールド運転での衝突事故・衝突危機の発生率も介入群が低かった(RR 各0.76・0.60)。

評価

アイトラッキング モニターを音声アラームに連動させ、目を戻すまでビープ音を鳴らし続ける、という明快なプログラムである、という。試験は中規模だったが、印象的な有意性を達成した。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(看護・母子医学)

Oncology Nursing Forum, International Journal of Nursing Studies