バイオマス燃料をLPGに変えるのは妊娠・出産に有益か
Liquefied Petroleum Gas or Biomass for Cooking and Effects on Birth Weight

カテゴリー
看護・母子医学
ジャーナル名
The New England Journal of Medicine
年月
October 2022
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開始ページ
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背景

世界では未だ30億人が家庭内(主に調理)で固形バイオマス燃料を使っている。
アメリカEmory UniversityのClasenら(HAPIN)は、グアテマラ・インド・ペルー・ルワンダの妊婦3,200名を対象に、LPGへの移行が出生時体重に及ぼす効果を検証するRCTを行った。女性たちを、無料のLPG調理器と燃料を使用する介入群と、バイオマス調理具を使い続ける対照群に割り付けた。一次アウトカムは出生時体重である。PM2.5・黒炭・一酸化炭素への24時間曝露もベースライン時と妊娠中の2回測定した。

結論

LPG調理器使用の一次アウトカム効果を認めなかった。

評価

PM2.5・黒炭・一酸化炭素への曝露はLPG使用により激減した、という。残念な結果だが、他の一次アウトカム(乳幼児発育不良・乳幼児肺炎・母体高血圧症)に関しては、最終結果は未だ得られていない、という。

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取り上げる主なジャーナル(看護・母子医学)

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