膝・肩関節鏡視下手術後のオピオイド使用を減らす
Effect of a Postoperative Multimodal Opioid-Sparing Protocol vs Standard Opioid Prescribing on Postoperative Opioid Consumption After Knee or Shoulder Arthroscopy: A Randomized Clinical Trial

カテゴリー
整形外科・理学療法
ジャーナル名
The Journal of the American Medical Association
年月
October 2022
328
開始ページ
1326

背景

アメリカでは小手術でも術後オピオイドが汎用され、中毒患者発生を招いている。
カナダ McMaster University in HamiltonのAyeni(The NO PAin Investigators)らは、膝・肩関節鏡視下手術を行う患者200名を対象として、マルチモーダルオピオイド節減アプローチ(Multimodal Opioid Sparing Approach:MOSA)を用いた疼痛管理の効果を検証するRCTを行った。患者を1:1の割合でナプロキセン・アセトアミノフェン・パントプラゾール処方、ヒドロモルフォン量制限を受け、教育資料を与えられた介入群と担当医の裁量でオピオイド処方されるコントロール群に割り付けた。一次アウトカムは、術後6週間での経口モルヒネ等価(Oral Morphine Equivalent:OME)オピオイド使用量である。

結論

MOSAの一次アウトカム有効性を認めた(中央値0 mg vs. 40.0 mg)。平均OME処方量はコントロール群341.2 mg・介入群40.4 mgであった。有害イベント発生に有意差はなかったが、薬関連有害効果の報告はコントロール群が多かった。

評価

すでに系統レビューも出ている主題で(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35494281/)主流見解もこの方向であり、問題はアメリカの臨床現場にある。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(整形外科・理学療法)

Physical Therapy