非重度うつに運動療法は薬物療法と同等:メタアナリシス
Comparative effectiveness of exercise, antidepressants and their combination in treating non-severe depression: a systematic review and network meta-analysis of randomised controlled trials
背景
非重度うつには運動か抗うつ薬か。
香港The University of Hong KongのSiuらは、21RCT(n=2,551)を対象とするシステマティックレビュー・ネットワークメタ解析を行った。
結論
治療効果に群間差はなく、両介入ともコントロールより有効だった。運動療法は薬物療法よりドロップアウト率が高かった(RR 1.31)。研究の異質性は中等度だった。
評価
この問題に関する初のネットワークメタ解析である。先行レビュー(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/18505564/)にみられるように、重度うつでない限り投薬は必要なく、食事・運動・生活習慣の改善で十分との見方が近年強いが、DSM-5は運動療法に関するエビデンスは脆弱とし、推奨されていない(EU・オーストラリア・カナダでは推奨されている)。