早期パーキンソン病への抗α-シヌクレイン抗体薬の効果を否定
Trial of Cinpanemab in Early Parkinson’s Disease
背景
パーキンソン病に対する抗α-シヌクレイン抗体の効果は。
BiogenのDamら(SPARK)は、357名の同早期患者を対象として、cinpanemabの効果・安全性を検証する第2相試験を行った(対照:プラセボ)。一次エンドポイントは、MDS-UPDRSスコアのベースライン以後52週・72週での変化である。
結論
試用全用量でcinpanemabの一次エンドポイント効果を認めなかった。二次エンドポイントでも効果が無かった。実薬群で高頻度の有害事象は、頭痛・鼻咽頭炎・転倒であった。
評価
NEJMは類似のprasinezumabに関するPASADENA結果を併載しており(https://www.nejm.org/doi/pdf/10.1056/NEJMoa2202867)、同じく無効結果を出している。同Editorialは、「残念だが、試験の質は卓越しており、パンデミック期間に実施されたことも驚きである」と両グループの労を多としている。この仮説は否定されたとみなされる。