小児の扁桃摘出術後の死亡率は0.01%以下だが、複雑疾患合併児は30倍
Association of Patient Characteristics With Postoperative Mortality in Children Undergoing Tonsillectomy in 5 US States
背景
小児の扁桃摘出術後の死亡率および死亡のリスク因子は不明である。
University of WisconsinのEdmonsonらは、扁桃摘出術を受けた米小児504,262名を対象とする後向調査を行った。一次アウトカムは、術後30日以内または30日以上の入院中の死亡である。
結論
術後死亡率は7件/10万であった。3歳未満や睡眠障害は死亡率と有意に関連していなかったが、複雑慢性疾患合併児は死亡率が有意に高かった(3.87件/10万 vs. 117件/10万)。複雑慢性疾患合併児は、扁桃摘出術例の 2.8%、術後死亡の 44%を占めた。死亡に関連する複雑慢性疾患は、神経学的/神経筋的疾患または先天性/遺伝性疾患であった。
評価
この問題に関する最大規模の調査である。基本的には従来の~0.01%という数字を裏書きしたが、複雑疾患合併児で30倍増する、という報告は衝撃的である。