PDE4B阻害薬BI 1015550、特発性肺線維症で第2相をクリア
Trial of a Preferential Phosphodiesterase 4B Inhibitor for Idiopathic Pulmonary Fibrosis
背景
BI 1015550は、PDE4Bの選好阻害薬である。
イタリアPoliclinico Universitario A. GemelliのRicheldi らは、特発性肺線維症患者147名を対象として、同薬の効果・安全性を検証する第2相試験を行った(対照:プラセボ)。一次エンドポイントは、12週でのFVCのベースラインからの変化である。
結論
BI 1015550の一次エンドポイント効果を認めた(絶対差中央値 88.4 mL)。最高頻度の有害事象は下痢であった。
評価
IPFに対しては、抗線維化薬アプローチが主流だったが、COPDとの連想からPDE4阻害も有力視されてきた。PDE4B選好的阻害薬の第2相突破は注目すべきブレークスルーである。