中等強度運動は高齢者の腎機能劣化も予防する
Effect of Structured, Moderate Exercise on Kidney Function Decline in Sedentary Older Adults: An Ancillary Analysis of the LIFE Study Randomized Clinical Trial
背景
LIFE 研究(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24866862/)は、中等強度の身体活動が高齢者の歩行能劣化予防効果のあることを示した。
同研究のShlipakら(University of California)は、中等強度身体活動介入の座位がちな高齢者のシスタシンC値(eGFRCysC)への効果を検討する部分解析を行った(n=1,199)。
結論
中等度身体活動介入の腎機能低下防止効果を認め(eGFRCysC値差0.96 mL/min/1.73 m2)、eGFRCysCの急低下オッズも低かった(OR:0.79)。
評価
eGFRCysCを用いて運動の高齢者腎機能維持効果を示した興味深い結果である。著者らは、研究参加者の身体活動量は1日5,000歩以下程度であり、少量の運動でも腎機能に有効であったとしている。また、この変化は血圧や体重とは関連しなかった、という。さらなる長期フォローの結果報告が期待される。


