新生児挿管でもネーザルハイフローを
Nasal High-Flow Therapy during Neonatal Endotracheal Intubation
背景
要挿管新生児での経鼻高流量酸素療法(NHFT)の有効性・安全性は。
オーストラリアNewborn Research PrecinctのHodgson らは、高度NICUでこれを検証するRCTを行った。対象は経口気管挿管を行う新生児で、対照は標準手法(NHFTも酸素投与も行わない)である(n=251)。一次アウトカムは、新生児の生理学的不安定性(末梢血酸素飽和度の絶対値20%超低下、または心拍数100回/分未満の徐脈)を伴わない挿管の初回試行での成功である。
結論
NHFTの一次アウトカムを認めた(調整後リスク差 17.6%ポイント)。生理学的安定性を考慮しない挿管の初回試行成功率は、NHFT群68.5%、対照群 54.3%であった。
評価
すでに成人・高齢者では広く行われている手法だが、NICUでは挿管自体が減っているため検証が困難だった。「初回試行での成功」を一次アウトカムとする、という実践的な設定で初めて有効性を確認した。