MDRグラム陰性菌UTIに経口TBPM-PI-HBr
Oral Tebipenem Pivoxil Hydrobromide in Complicated Urinary Tract Infection
背景
Tebipenem Pivoxil Hydrobromide(TBPM-PI-HBr)は生体利用能(BA)が良く、多剤耐性(MDR)グラム陰性菌による尿路感染症(UTI)への効果が期待されている。Spero TherapeuticsのTalleyら(ADAPT-PO)は、1,372名の同患者を対象として、同薬(経口剤)の効果・安全性を検証する第3相RCTを行った(対照:エルタペネム静注)。一次有効性エンドポイントは、全奏効(臨床的治癒と微生物学的良好反応の複合)、非劣性マージンは12.5%である。
結論
経口TBPM-PI-HBrのエルタペネム静注への一次エンドポイント非劣性を認めた(58.8% vs. 61.6%)。安全性プロファイルは同等であった。
評価
現在使用されている経口薬フルオロキノロン・ニトロフラントイン・ホスホマイシン等は、安全性やBAで問題がある。期待の経口薬の登場となった。