MDRグラム陰性菌UTIに経口TBPM-PI-HBr
Oral Tebipenem Pivoxil Hydrobromide in Complicated Urinary Tract Infection

カテゴリー
Top Journal
ジャーナル名
The New England Journal of Medicine
年月
April 2022
386
開始ページ
1327

背景

Tebipenem Pivoxil Hydrobromide(TBPM-PI-HBr)は生体利用能(BA)が良く、多剤耐性(MDR)グラム陰性菌による尿路感染症(UTI)への効果が期待されている。Spero TherapeuticsのTalleyら(ADAPT-PO)は、1,372名の同患者を対象として、同薬(経口剤)の効果・安全性を検証する第3相RCTを行った(対照:エルタペネム静注)。一次有効性エンドポイントは、全奏効(臨床的治癒と微生物学的良好反応の複合)、非劣性マージンは12.5%である。

結論

経口TBPM-PI-HBrのエルタペネム静注への一次エンドポイント非劣性を認めた(58.8% vs. 61.6%)。安全性プロファイルは同等であった。

評価

現在使用されている経口薬フルオロキノロン・ニトロフラントイン・ホスホマイシン等は、安全性やBAで問題がある。期待の経口薬の登場となった。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(Top Journal)

The New England Journal of Medicine(NEJM)、The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Nature、Nature Medicine、Science、Science Translational Medicine、Cell