低血糖高リスク新生児に対する出生1時間での経口ブドウ糖補充は不要?
Prophylactic Oral Dextrose Gel and Neurosensory Impairment at 2-Year Follow-up of Participants in the hPOD Randomized Trial
背景
低血糖リスクの高い新生児にはブドウ糖ゲル経口投与で新生児低血糖症を予防できるが、長期アウトカムには有効か。
ニュージーランドUniversity of AucklandのEdwardsら(hPOD)は、新生児低血糖症のリスクがあり、出生1時間の40%デキストロースゲルの予防的経口投与を受けた後期早産児・満期産児の2歳時における神経感覚機能をフォローアップするRCTを行った(対照:プラセボゲル;n=1321)。一次アウトカムは、2歳時の神経感覚障害である。
結論
一次アウトカムに群間有意差はなかった。
評価
JAMAは、血糖値維持治療を受けた新生児低血糖症児も9〜10歳期学業成績は低下しない、というUniversity of Auckland研究を併載している(https://jamanetwork.com/journals/jama/article-abstract/2790287)。このhPODはブドウ糖補充も特に有益でない、ということを示す重要なRCTであり、著者らは一応規模は十分だが細かい差異は検出できていないかもしれないこと、長期追跡が必要であること、に注意している。