膝OAへの低出力超音波パルス治療は無益
Effect of Pulsed Low-Intensity Ultrasonography on Symptom Relief and Tibiofemoral Articular Cartilage Thickness Among Veterans Affairs Enrollees With Knee Osteoarthritis: A Randomized Clinical Trial
背景
膝変形性関節症(OA)に低出力超音波パルス (PLIUS)療法が行われているが、有効なのか。
University of UtahのSawitzkeらは、早期OAを有する退役軍人132名を対象として、これを検証するシャムコントロール第2A相DBRCTを行った。患者をKellgren-Lawrence gradeスコアと試験施設により、PLIUS群とシャム治療群に割り付け、1日20分各自で膝内側部に照射を行った。一次複合アウトカムは、OMERACT-OARSIによる膝機能評価と、MRI評価による大腿骨顆部関節軟骨厚みの変化である。
結論
48週間のPLIUS治療の一次アウトカム効果を認めなかった。
評価
動物実験では軟骨形成効果をみせているが(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/19810106/)、先行レビューは本格臨床試験のデータが少なすぎるとしており(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28606838/)、大規模ではないが、シャム対照と比較したここでの結果はインパクトがある。電気刺激の方が有効と結論づけた研究もある(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31316682/)。