オピオイド依存にMOREマインドフルネス介入を?
Mindfulness-Oriented Recovery Enhancement vs Supportive Group Therapy for Co-occurring Opioid Misuse and Chronic Pain in Primary Care: A Randomized Clinical Trial
背景
アメリカの「エンデミック」となったオピオイド依存には決め手がない。University of UtahのGarlandらは、オピオイド処方依存性慢性疼痛患者250名 を対象として、マインドフルネス治療MOREの有効性を検証する評価者盲化RCTを行った。患者を、「マインドフルネス 」・「認知的再評価」・「ポジティブ感情を味わう」トレーニングを行うMindfulness Oriented Recovery Enhancement (MORE)群と心理支援療法(コントロール)群に割り付け、8週間週1度2時間のセッションを行った。一次アウトカムは、 9ヵ月フォローアップ 時点でのDrug Misuse Indexを用いたオピオイド乱用評価とBrief Pain Inventory評価である。
結論
MORE介入のオピオイド乱用抑止効果を認めた(45.0% vs.24.4%)。慢性疼痛に関してもMORE介入が有効だった。
評価
期待される手法で、効果を認めるレビューもあるが「短期的」としている(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/23152245/)。本研究は9ヵ月の長期効果を認めているが、実施者や手法の細かい差異が重要である可能性がある。