中高齢COVID19患者は非入院でもモビリティが低下する
Assessment of Functional Mobility After COVID-19 in Adults Aged 50 Years or Older in the Canadian Longitudinal Study on Aging
背景
COVID-19パンディミックでは、ロックダウンで中高齢者患者は軽症・非入院でもモビリティが低下した。カナダ McMaster UniversityのRainaらは、Canadian Longitudinal Study on Aging(CLSA)COVID-19研究とパンデミック前のCLSA データに基づき、65歳以上の51,338名を対象として、COVID-19confirmed(確定) /probable(可能性)/ suspected(疑い)/non(無感染)に分類し、COVID-19感染とパンデミック開始からのモビリティ・身体機能変化の関連を検討するコホート研究を行った。
結論
COVID-19感染確定・可能患者2,748名の94.2%が入院していなかったが、非感染者と比べ家事能力(OR, 1.89)・身体活動(1.91)・座位体勢後立ち上がり動作(2.33)でモビリティが低下した。感染疑いの患者でも同様であった。また、多くの非入院COVID-19感染患者で軽度〜中等度の合併症報告があった。
評価
重症化した入院患者における身体能力の低下報告があるが(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32764112/)、非入院患者では初の報告である。地域差があり、多合併症患者では更にモビリティが低下した、という。