プレエクランプシャリスク予測のために妊婦に心機能検査?
Maternal Cardiac Function at Midgestation and Development of Preeclampsia

カテゴリー
看護・母子医学
ジャーナル名
Journal of the American College of Cardiology
年月
January 2022
79
開始ページ
52

背景

妊娠高血圧腎症(PE)の母体心血管系への有害インパクトは周知だが、その予測法は確定していない。英King’s College LondonのGibboneらは、4,795名の妊婦を対象に、妊娠中期の定期的な心機能評価と、バイオマーカーによるPEスクリーニングのパフォーマンスを比較した(PE発症者は2.6%)。

結論

心機能検査では、PE発症妊婦で末梢血管抵抗増加してGLS値が高く、EF・心拍出量・左房面積が低下しており、これら機能指標とバイオマーカー値の間には弱い関連があった。しかし、これらの心機能の定期評価は、バイオマーカーによるスクリーニングのパフォーマンスを改善しなかった。

評価

PE予測目的の心機能検査をテーマとする最大規模研究で興味ある所見を多数提示したが、スクリーニング目的にはsFlt1・PlGF等バイオマーカが優れるという結論となった。JACC Editorialは、ACOGがPEを客観的指標で再定義することを提唱している。

関連するメディカルオンライン文献

大規模臨床試験、新規の薬・機器・手法・因子・メカニズムの発見に関する文献を主に取り上げ、原文の要約と専属医師のコメントを掲載。

(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(看護・母子医学)

Oncology Nursing Forum, International Journal of Nursing Studies