SARS-CoV-2デルタ株にはファイザー ワクチンのブースター接種で対応できる:イスラエル報告
BNT162b2 Vaccine Booster and Mortality Due to Covid-19

カテゴリー
Top Journal
ジャーナル名
The New England Journal of Medicine
年月
December 2021
385
開始ページ
2413

背景

デルタ株の出現はCOVID-19パンデミックに新しいフェーズをもたらし、ファイザー社(BNT162b2)mRNA ワクチンのブースター接種の必要性が検討される事態となった。2021年7月30日、イスラエル保健省はその実行を決定した。同国Clalit Health Services HeadquartersのArbelらは、同サービスの加入者843,208名(研究開始時の年齢50歳以上で、5ヵ月以上前に ファイザーワクチンを2回接種済み)のデータに基づき、ブースター接種の効果を検討した。

結論

90% 54日間の研究期間中にブースター接種を受けた。COVID-19による死亡はブースター群で100,000人日あたり 0.16件、非ブースター群で100,000人日あたり2.98件発生した(aHR: 0.10)。

評価

出版前に「デルタ株にはmRNAワクチンのブースターで対応できる」と共有された情報の公式版である。2021末では問題はオミクロン株に移ったが、ビトロ研究ではmRNAブースターが有効というデータがすでに公式出版されている(https://www.cell.com/cell/fulltext/S0092-8674(21)01496-3#%20)。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(Top Journal)

The New England Journal of Medicine(NEJM)、The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Nature、Nature Medicine、Science、Science Translational Medicine、Cell