潰瘍性大腸炎にozanimod: True North
Ozanimod as Induction and Maintenance Therapy for Ulcerative Colitis
背景
Ozanimod（OZM）は、新規選択的スフィンゴシン-1-リン酸受容体モジュレータである。University of California San DiegoのSandbornら（True North）は、中等〜重症の活動性潰瘍性大腸炎患者を対象として、導入および維持療法としての同薬の効果・安全性を検証する第3相RCTを行った（対照:プラセボ）。10週の導入期間にコホート1の患者645名をOZM・プラセボ群に割り付け、コホート2の患者367名には非盲検下でOZM同量を投与した。10週時点で各コホート中OZMへの臨床反応が得られた患者を維持期間（52週まで）に実薬・プラセボ群に再度割り付けた。両期間での一次エンドポイントはMayoスコアによる臨床的寛解患者率である。
結論
導入・維持両期間におけるOZMの一次エンドポイント効果を認めた：導入期間（18.4% vs. 6.0%，P<0.001）・維持期間（37.0% vs. 18.5%，P<0.001）。全重要二次エンドポイントでも同様であった。実薬群は、維持期間中での感染症発生率、肝アミノトランスフェラーゼの上昇率が高かった。
評価
同薬はすでに多発性骨髄腫適応でFDA承認されており、この適応でも承認された。IBDに対するバイオロジック・小分子薬は爆発的に増えており、NEJMは同薬の位置づけを含めて、多様な新薬の用法をガイドするレビューを同時掲載している（https://drive.google.com/drive/folders/0BwITFk4SVsk5U1Z3Q05abDA4cVE）。
