COVID-19ファイザーワクチンへの副反応:最大の ケース・コントロール解析
Safety of the BNT162b2 mRNA Covid-19 Vaccine in a Nationwide Setting
背景
COVID-19へのmRNAワクチンの有効性・安全性の最高信頼度のリアルワールドデータが発表された。イスラエルClalit Research InstituteのBalicer らによるもので、同国大規模EMRデータを用いてマッチさせた BNT162b2 接種者・非接種者(n=各884,828)におけるワクチンの有効性・安全性アウトカムの比較である。
結論
ワクチン接種は、心筋炎(RR:3.24)・リンパ節腫脹(2.43)・虫垂炎(1.40)・帯状疱疹(1.43)のリスク増と関連した。他方、SARS-CoV-2 感染は、心筋炎(18.28)他、心膜炎・不整脈・深部静脈血栓症・肺塞栓症・心筋梗塞・頭蓋内出血・血小板減少症等のリスク増と関連した。
評価
同ワクチンの死亡リスクへの効果に関してはイスラエル・欧からのリアルワールドデータが出始めており、臨床試験結果を裏書きしている(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8413007/)。この論文は同ワクチンの安全性への懸念に特に応えるもので、副反応のリスク限界(RR)を示した。但し、データは多くδ株猖獗以前のものである。