Oxford/AZ・J&JCOVID-19ワクチン接種と血小板減少性脳静脈洞血栓症(CVST)との関連を示唆
Frequency of Thrombocytopenia and Platelet Factor 4/Heparin Antibodies in Patients With Cerebral Venous Sinus Thrombosis Prior to the COVID-19 Pandemic
背景
Oxford/AstraZeneca ・Johnson & JohnsonのCOVID-19ワクチン接種と血小板減少性脳静脈洞血栓症(CVST)との関連が示唆されている。オランダAmsterdam UniversityのCoutinhoらは、1987年1月〜2018年3月の7ヵ国CVSTコンソーシアム参加病院CVST患者連続952名のデータを検討した。一次アウトカムは、血小板減少症による入院頻度、ヘパリン誘発性血小板減少症(HIT)、血小板第4因子/ヘパリンIgG抗体である。
結論
患者の8.4%で血小板減少症を認めた(軽度6.0%;中等度2.0%;重度0.5%)。血小板第4因子/ヘパリン抗体を伴うHITは0.1%であった。CVST患者93名中9%が血小板減少症、血小板第4因子/ヘパリン抗体を持つ患者はいなかった。
評価
著者らの結論は、COVID-19 感染拡大およびワクチン導入以前にはCVSTは血小板減少症、血小板第4因子/ヘパリン抗体保有とは関連していなかった、したがって、この病態はワクチンとの関連が疑わしい、というものである。この研究を根拠の一つとしてEUはOxford/AstraZeneca ・Johnson & JohnsonのCOVID-19ワクチン接種を停止した。