ウパダシチニブを乾癬性関節炎に使えるか:SELECT-PsA 1
Trial of Upadacitinib and Adalimumab for Psoriatic Arthritis
背景
JAK阻害薬ウパダシチニブは関節リウマチ治療に使われているが、乾癬性関節炎への効果は。英国University of GlasgowのMcInnes ら(SELECT-PsA 1)は、1704名の同患者を対象として、同薬の効果・安全性をアダリムマブ・プラセボと比較する第3相試験を行った。一次エンドポイントは、12週時点でのACR20奏効性(圧痛・腫脹関節数の20%以上軽減かつ他5分野中3分野以上の20%以上改善)である。
結論
ウパダシチニブの一次エンドポイントの、プラセボに対する優性(30 mg群78.5% vs. プラセボ群36.2%)、アダリムマブに対する非劣性(vs. 65.0%)を認めた。24週までの有害事象発現率は、ウパダシチニブ30 mg群72.3%、プラセボ群59.6%、アダリムマブ群64.8%であった。重篤感染症は、各2.6%・0.9%・0.7%で発症した。ウパダシチニブ30 mg群の12.3%で肝障害が発生した。
評価
プラセボより優れたが、アダリムマブを置換するほどではない、という結果である。承認されるとみられるが、安全性を中心としたより長期・大規模な検証が求められているものとみられる。