原発性高シュウ酸尿症1型患者をRNAi 薬lumasiranがILLUMINATEする
Lumasiran, an RNAi Therapeutic for Primary Hyperoxaluria Type 1
背景
現在の原発性高シュウ酸尿症1型(PH1)治療法は、対症療法である。オランダUniversity of AmsterdamのGarrelfsら(ILLUMINATE-A)は、6歳以上の同患者39名を対象として、RNAi薬 lumasiran(肝グリコール酸オキシダーゼを標的化してシュウ酸産生を抑制)の効果・安全性を検証する第3相RCTを行った(対照:プラセボ)。一次エンドポイントは、24時間尿中シュウ酸排泄量のベースラインから6ヵ月目までの変化率である。
結論
Lumasiranの一次エンドポイント効果を認めた(最小二乗平均差−53.5パーセントポイント)。全二次エンドポイントでも有意な群間差があった。実薬群患者の大多数が、6ヵ月間の治療後に正常値またはほぼ正常値となった。実薬群患者の38%で軽度の一過性注射部位反応があった。
評価
立派な結果であり、患者への大きな福音となる。6歳以下の患者、腎機能低下患者への効果を確認する拡大P3が進行している。