COVID-19回復者血漿の死亡リスク低減効果を報告
Convalescent Plasma Antibody Levels and the Risk of Death from Covid-19

カテゴリー
Top Journal
ジャーナル名
The New England Journal of Medicine
年月
March 2021
384
開始ページ
1015

背景

回復者血漿はCOVID-19治療にすでに広く用いられている。Mayo ClinicのJoynerらは、全米レジストリ登録3,082名の同入院成人患者の治療に使用された回復者血漿のIgG抗体価と臨床効果を後向解析した。一次アウトカムは、血漿投与後30日以内の死亡である。

結論

一次アウトカムは、高抗体価群の22.3%、中等度抗体価群の27.4%、低抗体価群の29.6%に発生した。このような関連は、投与前に人工呼吸管理を受けていなかった患者でのみみられた(RR:0.66)。

評価

この治療法は2020年8月にFDAがEUAし、米ではデフォルトとなっていた。NEJMは「効かない」というRCT結果も昨年掲載しており(https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2031304)、ここでの死亡率低減効果は、「軽症患者で早期に使えば」という条件下でのものである。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(Top Journal)

The New England Journal of Medicine(NEJM)、The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Nature、Nature Medicine、Science、Science Translational Medicine、Cell