経口薬risdiplamはI型脊髄性筋萎縮症乳児に有望:FIREFISH
Risdiplam in Type 1 Spinal Muscular Atrophy
背景
Risdiplamは、I型脊髄性筋萎縮症(SMA)を起因するSMN2のmRNA前駆体スプライシングを修飾して機能性SMNタンパク値を上昇させる低分子経口薬である。Washington UniversityのSpencerら(FIREFISH) は、同疾患乳児21名を対象としてその効果・安全性を検証するために行った第2・3相非盲検試験のパート1結果を報告している。一次アウトカムは、安全性・薬物動態・薬力学、およびパート2のための用量選択である。
結論
重篤有害事象は肺炎・気道感染・急性呼吸不全等で、4名が死亡した。血中SMN濃度中央値の1.9〜3.0倍増を確認した。パート2用量として0.2 mg/kg/dayを選択した。
評価
著者らは、生存患児はすべて12ヶ月目に人工換気されておらず、7名はサポートなしで座れている、と報告している。2歳以上ではすでにFDA承認されており、乳児での有益性確認が期待される。