ブレークスルーModerna SARS-CoV-2ワクチンmRNA-1273の第3相結果:COVE
Efficacy and Safety of the mRNA-1273 SARS-CoV-2 Vaccine
背景
COVID-19はmRNAワクチンのブレークスルーを導いた。COVE Study GroupのBadenらは、Modena社開発のmRNA-1273の効果・安全性を検証した第3相試験の結果を発表している(対照:プラセボ、n=30,420)。対象者はCOVID-19感染高リスク者、接種は100μgを28日間隔で2回筋注、一次エンドポイントは同未感染者における2回目注射後14日目以降におけるCOVID-19発症の予防である。
結論
mRNA-1273の一次アウトカム効果を認めた(有効率94.1%)。この効果は、初回接種後14日目でも、既感染者を含めた評価でも、65歳以上の参加者に限定した解析でも同様であった。ワクチン接種群に重症・死亡例はなかった(プラセボ群で重症者30名、1名死亡)。接種後、中等度の一過性副反応が実薬群でのみ発生した。
評価
すでに2020年12月にFDAにEUAされ、接種開始されている期待のワクチンである(https://www.physiciansweekly.com/peer-reviewed-findings-confirm-moderna-covid-19-vaccine-94-1-efficacy/)。同社は、英・南ア・ブラジルに出現したバリアントにも短期間で対応可能、としている(https://www.nature.com/articles/d41586-021-00241-6)。