Eli LillyのCOVID-19外来患者に対する中和抗体薬
SARS-CoV-2 Neutralizing Antibody LY-CoV555 in Outpatients with Covid-19
背景
NEJMは、COVID-19治療用SARS-CoV-2モノクローナル抗体薬の臨床試験2件を併載している。Eli LillyのSkovronsky(BLAZE-1)らは、軽〜中等症の同 外来患者452名を対象としたLY-CoV555の第2相試験の中間結果を報告している(対照:プラセボ)。一次アウトカムは、11日目のウイルス量のベースラインからの変化である。
結論
2020年9月5日時点で、LY-CoV555の一次アウトカム効果を認めた。効果は最大用量で明確であった(ウイルス量のベースラインからの減少量のプラセボとの差−0.53)。入院・救急受診に至った患者率は、LY-CoV555 群で1.6%、プラセボ群で6.3%であった。
評価
11月9日におけるFDAのEUA対象となったLillyの抗体薬である(https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/coronavirus-covid-19-update-fda-authorizes-monoclonal-antibody-treatment-covid-19)。併載のRegeneronのものも同21日にEUAされた(https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/coronavirus-covid-19-update-fda-authorizes-monoclonal-antibodies-treatment-covid-19)。感染早期に外来で、しかも一般患者と峻別して静注しなければならず、実用的広がりは限定的である、ともいう。