Moderna COVID-19ワクチンの第1相拡張試験結果
Safety and Immunogenicity of SARS-CoV-2 mRNA-1273 Vaccine in Older Adults
背景
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対して、2021年1月現在、欧米で3種のワクチンの接種が始まっている。Emory UniversityのAnderson ら(mRNA-1273 Study Group)は、Moderna - NIHのメッセンジャーRNAワクチンmRNA-1273の第1相試験(先に非高齢者で実施)の高齢成人40名への拡張結果を報告している。
結論
報告有害事象は大部分軽〜中等症であり、頻度が高かったのは疲労・悪寒・頭痛・筋肉痛・注射部位痛であった。第2回接種後の方が高頻度だった。すべての参加者で結合抗体・中和抗体価上昇を認め、第3相用量を100μgと決定した。
評価
この論文は2020年12月17日付だが、FDAはこのNEJM発表と同時に同ワクチンのEUAを決定した(https://investors.modernatx.com/news-releases/news-release-details/moderna-announces-fda-authorization-moderna-covid-19-vaccine-us)。2021年1月4日現在、米では接種の遅延が問題となっており、半量化が議論されている(https://nypost.com/2021/01/04/us-considering-giving-half-doses-of-modernas-covid-19-vaccine/)。