アルゼンチンでのアンデスウイルススーパースプレッディングイベントを詳細報告
“Super-Spreaders” and Person-to-Person Transmission of Andes Virus in Argentina
背景
アンデスウイルス(ANDV)はアンデス地方のげっ歯類1本鎖RNAウイルスで、ヒト-ヒト伝播でハンタウイルス肺症候群(HCPS)を起因しうる。U.S. Army Medical Research Institute of Infectious Diseases(USAMRIID)のPalaciosらは、2018年11月〜2019年2月にアルゼンチンチュブト州で発生し、34名が感染して11名が死亡したアウトブレークの詳細を報告している。
結論
ANDVは、げっ歯類からヒト集団に単一回侵入した後、社交行事の参加者3名で発症・伝播された。18症例の確定後隔離介入によりそれ以上の拡大は抑制された。介入前後で基本再生産数中央値は2.12から0.96に低下した。27名の検体シーケンシングにより、伝播種Epuyen/18-19は、1996年の侵入確定株(Epilink/96)に類似していた。HCPS発症者の感染拡大能はウイルスロードと関連した。
評価
ハンタウイルス感染症はグローバルで、最近も中国でそれらしい死亡例が報告されている(https://www.freepressjournal.in/world/man-in-china-dies-after-testing-positive-for-hantavirus-what-exactly-is-it)。HCPSは、SARS-CoV-2のCOVID-19肺炎と同様「3密」状況での飛沫感染でスーパースプレッディングイベントが起こるようである。