アジスロマイシンの集団大量使用は、非マクロライド系抗菌薬に対する耐性も誘導する
Macrolide and Nonmacrolide Resistance with Mass Azithromycin Distribution
背景
サハラ以南アフリカでは、小児死亡率を低減させるために就学前児にアジスロマイシンを集団使用するプログラム(MORDOR) が試みられているが、デメリットも考えられる。University of CaliforniaのDoanらは、このプログラムの、小児腸レジストーム(gut resistome:抗菌薬耐性遺伝子の集積)への効果を検証するRCTを行った。地域の5歳以下児全員を、6ヵ月ごとに4年間アジスロマイシンを集団配布する群とプラセボを集団配布する群に無作為に割り付けた。腸レジストームは直腸スワブを4時点で解析した。一次アウトカムは、48ヵ月時でのアジスロマイシン群のプラセボ群に対するマクロライド耐性因子の比である。
結論
アジスロマイシン投与の一次アウトカム効果を認めた(36ヵ月時点で7.4倍、48ヵ月時点で7.5倍)。さらに、βラクタム系抗菌薬への耐性を含むマクロライド以外への耐性も増加した。
評価
アジスロマイシン耐性菌の発生は予想されたもので、すでに示されている全原因死亡率低減効果(18%)とのリスク便益比をみることになるが、アジスロマイシンの大集団への使用が他クラス抗菌薬耐性を誘導することを明示したのは、この研究が初めてである。


