活動性ループス腎炎でのベリムマブの有用性を示す
Two-Year, Randomized, Controlled Trial of Belimumab in Lupus Nephritis
背景
活動性ループス腎炎(生検確診)成人患者に対する、標準治療へのベリムマブ追加効果は。Donald and Barbara Zucker School of MedicineのFurieら(BLISS-LN)は、これを検証する第3相試験を行った(対照:プラセボ、n=448)。一次エンドポイントは、104週時点での腎反応(尿蛋白/クレアチニン比0.7以下、eGFR低下度20%未満またはeGFR 60mL/分/1.73m2体表面積以上、レスキュー治療なし)である。
結論
ベリムマブの一次エンドポイント効果を認めた(43% vs. 32%、OR:1.6)。腎機能完全寛解効果、腎関連事象または死亡のリスク低減効果も認めた。
評価
同薬承認の基礎となったBLISS-52とBLISS-76が、活動性患者を除外していたため行われた適応拡張試験である。途中で一次エンドポイントを変えたもので、標準治療を置換するパワーをもちえないことが確実だが、カルシニューリン阻害薬やB細胞除去抗体とならぶ補助治療薬としての役割がありえる。