活動性ループス腎炎でのベリムマブの有用性を示す
Two-Year, Randomized, Controlled Trial of Belimumab in Lupus Nephritis

カテゴリー
Top Journal
ジャーナル名
The New England Journal of Medicine
年月
September 2020
383
開始ページ
1117

背景

活動性ループス腎炎(生検確診)成人患者に対する、標準治療へのベリムマブ追加効果は。Donald and Barbara Zucker School of MedicineのFurieら(BLISS-LN)は、これを検証する第3相試験を行った(対照:プラセボ、n=448)。一次エンドポイントは、104週時点での腎反応(尿蛋白/クレアチニン比0.7以下、eGFR低下度20%未満またはeGFR 60mL/分/1.73m2体表面積以上、レスキュー治療なし)である。

結論

ベリムマブの一次エンドポイント効果を認めた(43% vs. 32%、OR:1.6)。腎機能完全寛解効果、腎関連事象または死亡のリスク低減効果も認めた。

評価

同薬承認の基礎となったBLISS-52とBLISS-76が、活動性患者を除外していたため行われた適応拡張試験である。途中で一次エンドポイントを変えたもので、標準治療を置換するパワーをもちえないことが確実だが、カルシニューリン阻害薬やB細胞除去抗体とならぶ補助治療薬としての役割がありえる。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(Top Journal)

The New England Journal of Medicine(NEJM)、The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Nature、Nature Medicine、Science、Science Translational Medicine、Cell