シカゴからアメリカでのCOVID-19ヒト‐ヒト感染第一例を報告
First known person-to-person transmission of severe acute respiratory syndrome coronavirus 2 (SARS-CoV-2) in the USA

カテゴリー
Top Journal
ジャーナル名
The Lancet
年月
April 2020
395
開始ページ
1137

背景

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染症(COVID-19)のインデックス症例と接触者との間のヒト‐ヒト感染の米国における最初のイベントが詳細症例報告された。Chicago Department of Public HealthのMcPhersonらによるもので、インデックス症例(2020年1月中旬に武漢から帰国)とその夫(出国なし)を含む広範疫学調査である。

結論

インデックス症例である60代女性は帰国1週間後肺炎で入院し、SARS-CoV-2陽性が判明した。彼女と密接な接触のあった夫はその8日後に入院し、SARS-CoV-2陽性が証明された。二人とも重症化することなく退院した。両名との接触があったのは372名で、コミュニティの152名と医療従事者195名を含む347名が、active symptom monitoringを受けた。monitoring対象のうち、インデックス症例の夫に加えて43名が深調査対象(PUI)となった。この43名と32名の無症状の医療従事者は、すべてSARS-CoV-2陰性であった。

評価

武漢からも、最初のヒト‐ヒト感染のこのレベルの詳細報告は行われていない。 純粋な移入・伝播イベントの報告で、貴重である。著者らは、探索検査の閾値を下げるべきではない、としている。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(Top Journal)

The New England Journal of Medicine(NEJM)、The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Nature、Nature Medicine、Science、Science Translational Medicine、Cell