シカゴからアメリカでのCOVID-19ヒト‐ヒト感染第一例を報告
First known person-to-person transmission of severe acute respiratory syndrome coronavirus 2 (SARS-CoV-2) in the USA
背景
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染症(COVID-19)のインデックス症例と接触者との間のヒト‐ヒト感染の米国における最初のイベントが詳細症例報告された。Chicago Department of Public HealthのMcPhersonらによるもので、インデックス症例(2020年1月中旬に武漢から帰国)とその夫(出国なし)を含む広範疫学調査である。
結論
インデックス症例である60代女性は帰国1週間後肺炎で入院し、SARS-CoV-2陽性が判明した。彼女と密接な接触のあった夫はその8日後に入院し、SARS-CoV-2陽性が証明された。二人とも重症化することなく退院した。両名との接触があったのは372名で、コミュニティの152名と医療従事者195名を含む347名が、active symptom monitoringを受けた。monitoring対象のうち、インデックス症例の夫に加えて43名が深調査対象(PUI)となった。この43名と32名の無症状の医療従事者は、すべてSARS-CoV-2陰性であった。
評価
武漢からも、最初のヒト‐ヒト感染のこのレベルの詳細報告は行われていない。 純粋な移入・伝播イベントの報告で、貴重である。著者らは、探索検査の閾値を下げるべきではない、としている。