電子たばこ関連肺傷害の原因はTHC製品中のビタミンEアセテート
Vitamin E Acetate in Bronchoalveolar-Lavage Fluid Associated with EVALI
背景
電子たばこ関連肺傷害(EVALI)の原因物質は、CDCが組織するLung Injury Response Laboratory Working Groupによって探索されてきた。同グループのBlountら(CDC)は、米国16州のEVALI患者51名と対照健常者99名を対象として、気管支肺胞洗浄液(BALF)中の各種候補物質濃度を比較した。
結論
ビタミンEアセテートが症例患者の94%で検出された一方、対照健常者では1例も検出されなかった。他の候補毒性物質は、ココナッツオイルとリモネン(各1例で検出)を除き両群とも検出されなかった。また患者の94%で、BALF中にテトラヒドロカンナビノール(THC)またはその代謝産物が検出され、疾患発症前90日間にTHC製品をベイピングしたことを報告した。その64%ではニコチンまたはその代謝産物が検出された。
評価
当初から想定されていた原因物質で、昨年CDCが先行発表している(https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/68/wr/mm6845e2.htm)。VEはTHCの安定剤としてよく使われる、という。