児の喘息軽減のための母への出産前ビタミンD投与:VDAART 6年結果は「無効」
Six-Year Follow-up of a Trial of Antenatal Vitamin D for Asthma Reduction

カテゴリー
Top Journal
ジャーナル名
The New England Journal of Medicine
年月
February 2020
382
開始ページ
525

背景

幼児の喘息と反復性喘鳴の予防のために出生前に母親にビタミンDを投与することが有効である、という研究がある。この結果を報告したGolisano Children’s HospitalのLitonjuaら(VDAART)は、3歳時点で同結論を6歳時点で再検証した(n=806)。一次アウトカムは、喘息または反復性喘鳴の発症までの時間である。

結論

母親に対するビタミンD投与の一次アウトカム効果は消失していた。事前指定二次アウトカムの大半でも無効であった。

評価

著者らは、「この手法では学童期まで喘息・喘鳴を防ぐことはできないが幼児期までなら有効である」と論じているが、微妙な解釈である。

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取り上げる主なジャーナル(Top Journal)

The New England Journal of Medicine(NEJM)、The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Nature、Nature Medicine、Science、Science Translational Medicine、Cell