ミシガンでの一般外科手術へのロボット導入トレンド
Trends in the Adoption of Robotic Surgery for Common Surgical Procedures
背景
アメリカではロボット支援手術が通常の外科症例にまで広がっている。University of MichiganのSheetzらは、ミシガン州73施設(患者169,404名)における、腹腔鏡下低侵襲手術が可能な一般外科手術での手術支援ロボット使用のトレンドを調査・分析した(2012〜2018年)。
結論
手術支援ロボット使用例は2012年の1.8%から2018年の15.1%に増加した。特定の手術で増加幅がより大きかった。例えば鼠経ヘルニア修復では、手術支援ロボット使用が0.7%から28.8%に増加した。ロボット支援手術を始めて最初の4年で使用率は8.8%増加し、この傾向は、腹腔鏡手術の53.2%から53.1%への減少と関連した。
評価
Michigan Surgical Quality Collaborative(MSQC)の重要な調査報告である。ロボット支援手術が非使用手術より有益である、という明確なエビデンスは存在しておらず、著者らは、「ニューテクノロジーへの熱狂が臨床的有効性のエビデンスを踏み越えないようモニターし続けなければならない」としている。有効性・安全性に関する後向検証が行われるものとみられる。