血友病AのAAV5-hFVIII-SQ遺伝子治療は臨床段階に
Multiyear Follow-up of AAV5-hFVIII-SQ Gene Therapy for Hemophilia A
背景
血友病Aのアデノ随伴ウイルス(AAV)利用遺伝子治療は、すでに第1相1年のポジティブ結果が報告されている。同試験のPasiら(英Royal London Hospital)は、その3年結果を報告している。
結論
多用量のAAV5-hFVIII-SQを、第VIII因子濃度1 IU/dL以下の成人患者15名に単回静注した。注入3年後に第VIII因子発現が1 IU/dL未満であった患者は1名のみで、7名では同因子発現の中央値は20 IU/dL、出血イベントの年間発生数中央値は0であり、外因性第VIII因子使用回数中央値は年138.5回から0回に減少した。標的全関節で出血イベントは消失した。第VIII因子の薬ダイナミクスプロファイルは前回発表と同じだった。導入遺伝子由来のhFVIIIの活性は天然hFVIIIと同等だった。インヒビター発生・血栓症・死亡・肝機能検査値異常はみられていない。
評価
2017報告(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29224506)を長期確認して、汎用の展望を確実化する重要な報告である。