放棄された抗肥満薬fenfluramineをDravet症候群のてんかん発作に転用
Fenfluramine hydrochloride for the treatment of seizures in Dravet syndrome: a randomised, double-blind, placebo-controlled trial
背景
既存の抗てんかん薬に食欲抑制薬fenfluramineを追加するとDravet症候群患者のてんかん発作頻度が減少する、という小規模研究報告がなされた。ベルギーUniversity of LeuvenのLagaeらは、同症候群患者(平均年齢9歳)を対象として、服用中の抗てんかん薬に同薬を追加する第3相RCTを行った(対照:プラセボ)。一次エンドポイントは、1ヶ月痙攣発作頻度(MCSF)の変化である。
結論
Fenfluramineの一次エンドポイント効果を認めた(0.7 mg/kg:74.9% vs. 62.3%)。主な有害事象は、食欲減退・下痢・疲労感であり、心エコー検査にて心臓弁膜機能は正常、肺動脈性肺高血圧症の発症はみられなかった。
評価
抗肥満薬としては放棄されたSRA薬の意外な効果の発見である。Zogenix社は、同薬をLennox-Gastaut症候群にも適用拡大するため臨床試験を進めている(NCT03936777)。