FXRアゴニストobeticholic acidはNASHをREGENERATEする?
Obeticholic acid for the treatment of non-alcoholic steatohepatitis: interim analysis from a multicentre, randomised, placebo-controlled phase 3 trial

カテゴリー
Top Journal
ジャーナル名
The Lancet
年月
December 2019
394
開始ページ
2184

背景

Farnesoid X receptor(FXR)アゴニストobeticholic acidはNASH治療薬となるか。Virginia Commonwealth UniversityのSanyalら(REGENERATE)は、NAS≧4かつ線維化ステージF2-3もしくはF1(合併症を伴う)のNASH患者1,968名を対象として、同薬(10mg/25mg)の有効性・安全性を検証する第3相RCTの中間報告を行った(対照:プラセボ)。一次エンドポイントは、NASHの増悪を伴わない線維化改善(≧ステージ1)および線維化の増悪を伴わないNASH寛解である。

結論

介入群で有意な線維化改善がみられた(10mg:18%、25mg:23%)。NASH寛解は達成されなかった。主な有害事象は軽度〜中等度の掻痒と一過性のLDL-C上昇であった。

評価

NASHに対するFXRアゴニスト初の第3相試験の中間報告である。線維化の有意な改善が示され、肝バイオマーカーの改善もみられた。最終報告での肝臓・心血管系アウトカムの改善報告が期待される。他のFXRアゴニストtropifexor(FLIGHT-FXR; NCT02855164)も存在し、ケモカイン受容体阻害薬Cenicriviroc(TANDEM; NCT03517540)などの併用も期待できる。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(Top Journal)

The New England Journal of Medicine(NEJM)、The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Nature、Nature Medicine、Science、Science Translational Medicine、Cell