Dupilumabは重度慢性副鼻腔炎にも有効: SINUS-24・SINUS-52
Efficacy and safety of dupilumab in patients with severe chronic rhinosinusitis with nasal polyps (LIBERTY NP SINUS-24 and LIBERTY NP SINUS-52): results from two multicentre, randomised, double-blind, placebo-controlled, parallel-group phase 3 trials

カテゴリー
Top Journal
ジャーナル名
The Lancet
年月
November 2019
394
開始ページ
1638

背景

IL-4/13を阻害する抗IL-4Rα抗体薬dupilumabは、すでにアトピー性皮膚炎・喘息への有効性が示されている。ベルギーGhent UniversityのBachertら(LIBERTY UP SINUS-24/SINUS-52)は、重度の鼻茸を有する慢性副鼻腔炎患者276名(SINUS-24)・448名(SINUS-52)を対象として、同薬(SINUS-24:300mg/隔週 24週、SINUS52:300mg/隔週 52週もしくは300mg/隔週 24週+300mg/4週毎 28週)の有効性・安全性を検証する2つの第3相RCTを行った。一次エンドポイントは、ベースラインから24週における鼻茸スコア(NPS)・鼻閉・Lund-Mackay CT スコア(LMKスコア)の変化である。

結論

Dupilumabの一次エンドポイント効果を認めた(SINUS-24・SINUS-52ともにp<0.0001)。有害事象はプラセボ群が多かった。

評価

同疾患は多くの場合喘息と同様のType2炎症性疾患であり、同薬の有効性は順当とみられる。同疾患に対してはIL-5RやIgEを標的とした臨床試験も存在し、それらとの比較評価も求められる。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(Top Journal)

The New England Journal of Medicine(NEJM)、The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Nature、Nature Medicine、Science、Science Translational Medicine、Cell