NMOSD患者にSAkuraSky:サトラリズマブで再発率激減
Trial of Satralizumab in Neuromyelitis Optica Spectrum Disorder
背景
視神経脊髄炎関連疾患(NMOSD)は多くの症例で抗AQA4-IgG抗体が陽性で、IL6が病態に関与しているとされる。日本National Center of Neurology and Psychiatry(国立精神・神経医療研究センター)のYamamuraら(SAkuraSky)は、同疾患患者に対する基礎治療へのサトラリズマブ(IL6受容体標的化モノクローナル抗体)併用の有効性・安全性を検証する第3相試験を行った(対照:placebo、n=83)。一次エンドポイントは、生存時間解析による再発である。
結論
サトラリズマブの一次エンドポイント効果を認めた(HR:0.38)。AQP4-IgG抗体陽性患者にはより有効だった。重篤有害事象発生率・感染症発症率に群間差はなかった。
評価
プラセボに比し痛み・疲労への効果に有意差は見られなかったものの、顕著に再発率を低下させた。日本ではすでに放任されたが、EMA・FDAによる承認も確実とみられる。