てんかん重積状態患者への静注3薬に優劣なし
Randomized Trial of Three Anticonvulsant Medications for Status Epilepticus
背景
ベンゾジアゼピン治療不応のてんかん重積状態患者に対する薬剤選択は。University of VirginiaのKapurら(NETT and PECARN)は、同成人・小児患者を対象に、3種の経静脈抗てんかん薬(レベチラセタム・ホスフェニトイン・バルプロ酸ナトリウム)の効果・安全性を比較する適応的RCTを行った(n=384)。一次アウトカムは、治療開始後60分時点でのてんかん発作停止・意識レベル改善である。
結論
一次アウトカムに群間差はなかった(レベチラセタム群47%、ホスフェニトイン群45%、バルプロ酸ナトリウム群46%)。有害事象発生率にも有意差はなかった。
評価
ホスフェニトインに比しレベチラセタムとバルプロ酸ナトリウムは発作コントロールが優れる、というメタアナリシスもあったため、NIHがバックアップし、方法論に留意して試みた決定研究だったが、差異は見られず、中間解析時点で打ち切りとなった。どのアプローチも半数以下の症例でしか有効でない。