機械学習で男女別自殺リスクプロファイルを構築
Prediction of Sex-Specific Suicide Risk Using Machine Learning and Single-Payer Health Care Registry Data From Denmark
背景
自殺リスク因子に性差はあるか。Boston University のGradusらは、デンマーク国民健康保険レジストリデータに基づくrandom forests機械学習によりこの問題を解析した(n=14,103[男性:10,152、女性:3,951])。
結論
男性では身体的健康障害が女性より自殺要因となりやすかった。また、特に30歳以上の未婚男性では、抑うつ存在下でのストレス障害が重要な自殺リスクであった。他方、女性では精神疾患の診断とそれに伴う薬剤服用が自殺の重要予測因子であった。さらに、自殺48ヶ月前の診断・薬剤投与内容は、6ヶ月前のそれより重要な自殺リスク指標となり、長期観察の重要性が示唆された。
評価
機械学習で自殺を予測できる、という先行研究を受けて(https://journals.sagepub.com/doi/abs/10.1177/2167702617691560)、データを国民ベースに拡張して性差を重視した自殺予測モデルを構築した。印象的な男女差と薬剤の重要性が検出され、長期的視野によるケアの重要性も示唆された。