非透析CKD患者の貧血にroxadustat
Roxadustat for Anemia in Patients with Kidney Disease Not Receiving Dialysis
背景
NEJMは、新規経口低酸素誘導因子(HIF)プロリン水酸化酵素阻害薬roxadustatの中国における2つの臨床試験結果を併載している。Shanghai Jiao Tong UniversityのChenらは、154名の非透析CKD患者を対象として行われた、その貧血改善効果検証試験の結果を報告している(対照:placebo)。一次エンドポイントは、7〜9週の平均ヘモグロビン値のベースラインからの変化量の平均である。
結論
Roxadustatの一次エンドポイント効果が示された(1.9 g/dL 増 vs. 0.4 g/dL 減)。高カリウム血症・代謝性アシドーシスの発現頻度は試験薬群が高かった。
評価
長期透析患者への有効性では疑問が残った同薬だが(https://www.nejm.org/doi/10.1056/NEJMoa1901713)、非透析CKD患者ではプラセボに対する優越性を示した。経口薬という利点から採用される可能性があるが、副作用問題がクリアされる必要がある。