喘息薬ベンラリズマブ、COPD増悪予防のP3で無効
Benralizumab for the Prevention of COPD Exacerbations
背景
喘息適応が承認されているIL-5抗体薬ベンラリズマブの慢性閉塞性肺疾患(COPD)増悪予防使用の有効性と安全性は。Temple UniversityのCrinerら(GALATHEA・TERRANOVA)は、中等度〜重度のCOPD患者を対象としてこれを検証する第3相試験を行った(対照:placebo、n=1,656および2,254)。一次アウトカムは、ベースライン時で好酸球数220/m3以上群における56週時のCOPD増悪率比である。
結論
ベンラリズマブの一次アウトカム効果を認めなかった。有害事象の種類・頻度に群間差はなかった。
評価
P2で見られた効果も統計的には有意でなく、意外な結論というわけではない。著者らは、好酸球を指標とすること自体が有効ではないのではないか、と病態論の基本に立ち返る推測を述べている。