喘息薬ベンラリズマブ、COPD増悪予防のP3で無効
Benralizumab for the Prevention of COPD Exacerbations

カテゴリー
Top Journal
ジャーナル名
The New England Journal of Medicine
年月
May 2019
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開始ページ
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背景

喘息適応が承認されているIL-5抗体薬ベンラリズマブの慢性閉塞性肺疾患(COPD)増悪予防使用の有効性と安全性は。Temple UniversityのCrinerら(GALATHEA・TERRANOVA)は、中等度〜重度のCOPD患者を対象としてこれを検証する第3相試験を行った(対照:placebo、n=1,656および2,254)。一次アウトカムは、ベースライン時で好酸球数220/m3以上群における56週時のCOPD増悪率比である。

結論

ベンラリズマブの一次アウトカム効果を認めなかった。有害事象の種類・頻度に群間差はなかった。

評価

P2で見られた効果も統計的には有意でなく、意外な結論というわけではない。著者らは、好酸球を指標とすること自体が有効ではないのではないか、と病態論の基本に立ち返る推測を述べている。

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取り上げる主なジャーナル(Top Journal)

The New England Journal of Medicine(NEJM)、The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Nature、Nature Medicine、Science、Science Translational Medicine、Cell