COPD増悪での抗菌薬低減指標にCRPのPOCT
C-Reactive Protein Testing to Guide Antibiotic Prescribing for COPD Exacerbations
背景
慢性閉塞性肺疾患(COPD)の急性増悪期に抗菌薬が処方される場合が多いが、CRPをその減量指標に使えるのではないか。英University of OxfordのButlerら(PACE)は、86ヶ所のプライマリケア施設を受診した653名の患者を対象として、これを検証するRCTを行った。患者は、CRPのPOC検査を指針として治療を行う群(CRP指針群)と通常治療のみを行う群(通常治療群)に割り付けた。一次エンドポイントは、無作為化後4週以内のCOPD急性増悪の患者報告(抗菌薬使用に関する優越性指標)と、無作為化後2週でのCOPD関連健康状態(非劣性指標)である。
結論
CRP指針治療の一次エンドポイント優越性(aOR:0.31)および非劣性が示された。
評価
目覚ましい結果である。CRPのPOCTは未だやや敷居が高いが、COPD患者に対する抗菌薬使用低減の切り札になりえ、また他の抗菌薬使用状況での応用も考えられる。今後は逆に、どうしても抗菌薬が必要な患者をどう特定するか、という問題が重要となる。