軽症喘息にブデソニド・ホルモテロール配合薬の頓用
Controlled Trial of Budesonide-Formoterol as Needed for Mild Asthma
背景
ブデソニド・ホルモテロール配合薬の重度喘息増悪リスク低減効果が示されている。ニュージーランドMedical Research Institute of New ZealandのBeasleyら(Novel START)は、668名の軽症喘息成人患者を対象として、その頓用効果を検証するRCTを行った。患者は、アルブテロール群・ブデソニド維持療法群・配合薬頓用群に割り付けた。一次アウトカムは、喘息増悪の年間発生である。
結論
配合薬の一次アウトカム効果を認めた(アルブテロール群に対する相対的発生率0.49、ブデソニド維持療法群とのあいだに有意差なし)。重度の増悪の回数では、配合薬群が他群より少なかった。吸入ブデソニドの平均使用量も配合薬群でブデソニド維持療法群より少なかった。有害事象の発現率・種類は、先行試験と同様だった。
評価
SABA頓用では抗炎症効果がないため、配合薬は頓用薬としてもSABAに優れるという、リアルワールド的な仮説を検証したもので、同薬の有用性を拡張した。