NIA-AA提案のアルハツイマ―病新診断枠を検証
Associations of Amyloid, Tau, and Neurodegeneration Biomarker Profiles With Rates of Memory Decline Among Individuals Without Dementia
背景
National Institute on Aging and Alzheimer’s Associationは、 Alzheimer病(AD)に対する アミロイド・タウ・神経変性バイオマーカー(AT(N))による診断フレームワークを提案している。Mayo ClinicのJackらは、60歳以上の非認知症患者を対象として、アミロイドPET(A)・タウPET(T)・MRI皮質厚(N)を計測する集団ベースコホート研究を行った(n=480)。一次アウトカムは、15ヶ月間隔で計測した認知複合スコアである。
結論
中央値4.8年の追跡で、軽度認知機能障害はA+T+(N)+群で最も多く見られた(30%)。認知機能低下速度はA+T+(N)+群、A+T+(N)−群、A+T−(N)+群で最速であり、85歳のAPOEε4非キャリア患者での推定低下率は、各−0.13、−0.10、−0.10 zスコア/年であった。
評価
より生物学的な診断枠の設定のための提案である(https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1552526018301602)。ここでの検証結果の評価は、「臨床・遺伝変数による予測よりわずかだが有意に優れている」というものである。臨床試験での使用標準化が提案されているため、更なる検討が必要である。