妊婦へのベンゾジアゼピン系薬のリスクを確認
Association Between Incident Exposure to Benzodiazepines in Early Pregnancy and Risk of Spontaneous Abortion
背景
ベンゾジアゼピン系薬の自然流産(SA)リスクが報告されている。カナダCentre Hospitalier Universitaire Sainte-JustineのSheehyらは、Quebec妊娠コホートの妊娠442,066件のデータに基づき、ベンゾジアゼピンの内服量・使用期間・種類で5群に分類し、SAとの関連を詳細検討した(対照群:n=134,305件)。
結論
全妊娠の6.1%でSAが見られ、うち妊娠初期にベンゾジアゼピンを服用していた例は1.4%であった(vs. 対照群0.6%)。短時間作用型と長時間作用型でのリスクは類似した(OR: 1.81 vs. 1.73)。全種のベンゾジアゼピン薬がすべてSAリスク増と関連していた。
評価
同薬は動物実験で催奇性が示されている。妊婦の不安や不眠は大きな問題だが、同薬の使用は低推奨となろう。