ART治療中断後のHIV-1のリバウンドを抑制する新規抗CD4抗体UB-421
Effect of Anti-CD4 Antibody UB-421 on HIV-1 Rebound after Treatment Interruption

カテゴリー
Top Journal
ジャーナル名
The New England Journal of Medicine
年月
April 2019
380
開始ページ
1535

背景

ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染者に対する 広域中和抗体が試みられてきたが、効果期間が短かった。United BiomedicalのWangらは、ヒトCD4陽性T細胞ウイルス結合部位を特異的にブロックする新規抗体薬UB-421単剤療法の安全性・薬物動態・抗ウイルス活性を評価する非盲検第II相試験を行った(n=29)。一次アウトカムは、ウイルス量リバウンド(≧400コピー/mL)までの期間である。

結論

UB-421の一次アウトカム効果が示唆された(ウイルス学的抑制は第8〜16週維持された)。試験期間を通じてCD4陽性T細胞数は安定していた。1名が皮疹により治療を中止した。

評価

HIVの変異のため従来の抗体による治療がよくて1ヶ月程度しか続かないためNIHの肝いりで推進されているプロジェクトである。有望な結果により第III相に進んでいる。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(Top Journal)

The New England Journal of Medicine(NEJM)、The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Nature、Nature Medicine、Science、Science Translational Medicine、Cell